近年急速にテレワークの導入が進み、日常的に家で仕事をする人も多くなりました。 注文住宅でも書斎の需要が増えています。 みなさんは書斎でどんな時間を過ごしたいですか?書斎は仕事だけでなく、趣味や寛ぎのスペースとしても重宝しますよ。せっかくであればこだわりが詰まった自分だけの快適な空間を作りたいですよね。 ここでは書斎の事例を多数ご紹介します。それぞれの工夫をぜひご自身の書斎づくりに役立ててくださいね。
目次
書斎にはどんなタイプがある?
書斎を作ろうとする前にまずは書斎にはどのようなタイプがあるのか、大まかに掴んでおきましょう。自分がやりたいことを実現するにはどんな形が合っているのか、イメージしてみてくださいね。
個室
書斎と聞いて真っ先に思い浮かぶのが個室タイプではないでしょうか。 一つの部屋として書斎を作ると、完全に一人になることができるため仕事が捗ります。休日や仕事のない時間帯にもリラックスして自分の趣味に没頭することができますよ。 個室は壁を多くとることができるため収納も確保しやすく、パソコンやファイルなどの重要なものやコレクションをまとめて置いておくこともできます。 ただし、扉を閉じてしまえば集中できる反面家族の様子が分からないため、コミュニケーションがとりにくくなるというデメリットもあります。
↑U字型にカウンターを設置したクローズタイプの書斎。カウンターの面積が広く、機器が多くてもスペースに余裕がある。棚も二段設け、手の届く位置にすっきりと物を収納できる。 フォトギャラリー 長野市S様邸
↑趣味を存分に楽しむ書斎。フロアを土間とすることで汚れを気にせずどんな趣味もここでまとめて堪能できる。 フォトギャラリー 松本南展示場
仕切りがある空間
リビングの一部や共有スペース、寝室の一部などに衝立やカーテン、家具などを使って仕切ることで書斎を作ることもできます。 書斎に必要な本棚を活用してもいいですし、あまり大きなスペースが取れない場合には、折りたためる衝立や開け閉めができるカーテンなどを使い、必要ない時には片付けておくこともできます。 視界が変わるだけでも随分と気分は変わるものです。どの様な仕切りを設けるかによって周囲の音の聞こえ方や視界が変わってくるので、書斎に何を求めるか考えて仕切り方を検討することが必要です。
↑寝室とクローゼットの中間に設けた書斎。板戸を閉めることでより集中できる空間に。上部はオープンに、声や空調が届く配慮を。 フォトギャラリー 松本展示場
↑こちらは寝室の一角に一部壁を作ることで書斎スペースとした。壁に囲まれることで落ち着く空間となりつつも、閉塞感なく明るい書斎に。寝室の中にあるため静かで、空調や建具などは寝室と共有するのでスペースやコストが削減できる。 フォトギャラリー 木祖村H様邸
オープンスペース
あえて周囲との仕切りを作らず、部屋の中で机やいすを設けて書斎として使う形です。 リビングやダイニングの一角に設けることが多いでしょう。照明や空調などは部屋にもともとあるものを一緒に利用できますから経済的ですし、家族とのコミュニケーションなども取りやすくなります。 子どもを見ながら作業をしたい、一緒に作業をしたいという場合にはこの形がぴったりです。 ただし、まさに生活のその場であるため、仕事に集中したい時や外部の人と連絡を取る時などは気を付けなければならないことも多くなるでしょう。ちょっとした作業に利用する場合に向いています。
↑吹き抜けに面したオープンな書斎。大容量の本棚を設け、家族みんなの本を収納することができる。誰でも代わる代わる使うことができるスペース。 フォトギャラリー 小布施モデルハウス
↑ダイニングテーブル横にカウンターを設けた。サイドには可変棚を配し、書類や日常使いする雑貨などを収納。 フォトギャラリー 上田市Y様邸
書斎を作ることでできること
仕事に集中できる
テレワークなど、日常的に家で仕事をする場合は特に、集中できる環境を作ることがとても大切です。 リビングなど日常生活を送る空間で仕事をしようとすると気が散ったり誘惑があったりとなかなか仕事が捗らないことも多いのはないでしょうか。その点書斎があれば家の中でも気持ちの切り替えがしやすくなります。 さらに家族と距離をとることができるため、音が気になり集中できないということが減ります。 特にお子さんがいる家庭では会議中に子どもが入ってきてしまったり、声がうるさくて聞こえないという心配がなくなります。 家にいる家族にとっても静かにしなければならない、子どもが邪魔をしにいくのを止めるなど気を遣う場面が減り、みんなのストレスが減るでしょう。
大切なものの保管ができる
仕事をする際にはパソコンやファイルなど、無くしたり見られたり故障したりしたら困るものを多く使いますよね。 それらを出しては、離席する度に子どもの手が届かないところにしまう、としているとそれだけで疲れてしまいますよね。 書斎に鍵がかけられるようにすれば、大切なものを安全に保管することができます。
デスクに書類を出したまま休憩をし、再開するのも簡単です。リビングなどみんなで使う空間で行っているとそうはいきませんよね。 この目的であれば個室タイプの書斎が適しています。
専用の収納をとれる
仕事に使う物の収納だけでなく、趣味に使う物の収納も大切ですよね。 特にコレクターの皆さんにとっては最重要な問題ではないでしょうか。家族と共有の空間では子どもにいじられてしまうことが心配ですし、インテリアに合わせることも難しくなります。 しかし書斎であれば、どんなに飾っても文句は言われません。
またモノづくりに必要な細かなものや、危険なもの、たくさんの本などを収納する専用の棚を造りつけることもできます。作業をする際も専用収納から取り出してすぐに始めることができるため便利です。
一人になれる
リラックスをするための空間として書斎を作る方もいます。 家族と一緒もいいけれど、一人きりになれる時間も欲しい。誰もがそんな思いを持っているのではないでしょうか。 広くなくても、完全に個室ではなくとも、視界が遮られるだけでも気持ちは変わります。 忙しい日常生活の中、好きなものに没頭する時間が取れたら大きな癒しとなりえます。せっかくであれば好きなものに囲まれたリラックスできる自分だけの空間を作りたいですね。
好きを詰め込める
自分だけの空間だからこそ、インテリアにも自分の好みを思う存分反映させることができます。 家族と共有のリビングダイニングなどはテイストに統一感が必要になるため無難なものを選んだり、ベーシックなものになったりと全てを自分の好みにすることは難しいことも多いでしょう。 その点書斎は他の空間とは区切られた場所であるので、カラーやテイスト、家具や小物まで妥協なくこだわったものを合わせてみるのも良いでしょう。 広い範囲に取り入れると高価になってしまうようなオプションも、書斎では採用しやすいかもしれませんよ。
おしゃれな書斎のテイスト例は?
インダストリアル
↑フォトギャラリー 安曇野市S様邸 シンプルで無骨な印象のインダストリアルテイストは、若い方にも人気です。 コンクリートの打ちっぱなしや素材が見えるような装飾の少なさが作業への集中力を高めてくれますし、あれこれしなくてもおしゃれに見える点も魅力です。
カフェ風
チェアにこだわったり、グリーンや絵画を置いてカフェのようにリラックス感ある空間にまとめます。 リビングやキッチンの一角に設ける場合なども、部屋のインテリアに馴染みまとまりのある印象になります。
モノトーン
白と黒でまとめたシンプルなモノトーン。色味が少なくシンプルで、作業効率を高める効果があります。すっきりと見える点も限られたスペースでは大きなメリットとなります。
ナチュラル
木目を多く利用することで、自然を感じるナチュラルな空間となります。 観葉植物などを置くとより癒し効果が期待できます。どんなテイストの部屋にも合うため、部屋の一角に設ける場合にもおすすめです。
和風
畳や障子、和紙など和を感じさせるものを取り入れることで落ち着いた印象の空間となります。机に向かって作業をし、疲れたら畳に寝転ぶなどリラックスしながら楽しめる空間となるでしょう。
おしゃれな書斎を作るためのポイントは?
家具にこだわる
書斎として使うにあたって最も重要なのは、家具にこだわることです。 場合によっては棚やカウンターを造りつけることも良いでしょう。収納するものや作業に必要なスペースをぴったり合わせて作ることで、スペースを有効活用することができます。空間に統一感も出ておしゃれになりますよ。
またチェアは長時間座っても疲れないものをこだわって選びましょう。デスクとの高さのバランスも注意してくださいね。 さらに照明も大切です。そこでどのような時間を過ごしたいのかによって、適切な照明が変わります。見た目と性能の両面で考えてみて下さいね。
カラーコーディネートを考える
どの部屋にも共通しますが、インテリアのテーマやカラーは統一するとおしゃれで過ごしやすい空間となります。 コーディネートはカラーの組み合わせと配色比率が重要となります。 カラーにも黄金比率があることをご存知ですか?面積が多い順にベースカラー:アソートカラー:アクセントカラーとし、70:25:5の比率になるよう意識するとバランスが良くなります。 コンパクトな空間の書斎だからこそ、色がごちゃごちゃしていると目が疲れてしまいます。 予めどんな配色にするか考えた上で物を揃えていきましょう。
個性をプラスして
書斎を作業をする空間として割り切り、効率を重視するのも悪くはありませんが、殺伐とした印象になりがちです。 せっかく自分だけの空間をとるのであれば、存分に自分の好みを押し出したインテリアにするのも良いのではないでしょうか。アクセントウォールや個性的な照明、写真や絵画、置物、グリーンなど、眺めて楽しむことができるものを用意してみましょう。
おしゃれな書斎のレイアウト事例は?
せっかく書斎を設けるならおしゃれで使いやすい形に仕上げたいところです。事例を元にどのような工夫ができるのかを見ていきましょう。
景色を楽しむ畳書斎
二方向に大きな開口部を設け、田園風景を楽しむことができる書斎です。 床は畳敷き、カウンターは掘りごたつ式とし、座りやすさとくつろぎやすさを両立しています。仕事に疲れたらごろんと転がって休憩してもいいですし、一人でリラックスしたい時にもぴったりです。 大容量の本棚も設け、書斎で使う物を収納することができます。下段には絵本も。広々としたカウンターで子どもと一緒に読書や勉強をする日も待ち遠しいですね。
階段下を活用
デッドスペースになりがちな階段下収納を書斎として活用しました。半畳のコンパクトなスペースでもカウンターや棚を造りつければ壁に囲まれ作業が捗る書斎に。 リビングにあるのでさっと作業にとりかかることができ、家族と会話をすることもできます。薪ストーブの暖気も心地よさそうですね。
コレクションの書斎
小窓からお気に入りの車を眺めることができる場所に配置した書斎。リビングから入る個室タイプの書斎です。 造りつけた棚にはコレクションのミニカーがぴったりと収まっています。写真も絵画も“好き”をふんだんに詰め込んだご主人だけの空間。
秘密基地
土間サロンから階段下を通って潜り込む秘密基地のような書斎。 一畳半と決して広くはありませんが、籠って落ち着く空間です。床には畳を敷き、造作カウンターを設け、入り口には板戸も設置。 誰にも邪魔されない毎日のリラックスタイムが叶います。
格子で仕切るセミオープン書斎
リビング横の書斎。格子の仕切りはリビング空間のアクセントにも。内部には造作のカウンターと本棚を設置し、使いやすさも抜群です。 完全な壁を設けなくても区切られた特別感のある空間になる一方で、視線が抜けるためコンパクトでも閉塞感のない書斎となりました。
家づくりについて相談会で聞いてみよう
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必要なものを考えて書斎づくりを
書斎はちょっとしたスペースでも実現できます。部屋の一角に机を設けみんなで使うタイプ、籠って作業に集中できるタイプ、必要な時に仕切るタイプなど様々な書斎が考えられます。どんな時間を過ごしたいかイメージしながら、上に挙げた事例を参考に検討してみてください。せっかく作るなら自分の好みや個性もプラスし、愛着のある書斎にできるといいですね。
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