注文住宅で間取りを決めるのは楽しいものですが、自由すぎてどのように進めればいいか分からないという方もいらっしゃるでしょう。 この記事では、これから注文住宅を建てようと考えている方や間取りに悩んでいる方に向けて、決め方のポイントについて実例を交えながら解説していきます。
目次
注文住宅で人気のおすすめの間取り例
間取り①ウォークインシューズクローゼット
靴だけでなく傘やレインコートなどの雨具、コート、外遊び用のおもちゃなど、玄関周りには収納したいものが意外とたくさんあります。広いウォークインシューズクローゼットがあれば、家族全員分の外用品を一か所に収納し、玄関をスッキリ保つことができます。
土足のまま入ることができるつくりであれば、汚れを気にせずベビーカーや靴、濡れたものを収納しやすく便利です。
小さなお子様のいるご家族や、庭作業・ガーデニングが趣味の方、アウトドア用品を多くお持ちの方などウォークインクローゼットは多様なニーズに応える空間です。
間取り②対面型キッチン
対面型キッチンは根強い人気があります。ダイニングやリビングに向かって立てるようキッチンを配置するため、料理をしながらお子様の様子を見守ったり家族と会話をすることができます。
ただ、壁付けキッチンと比べると余裕を持ったスペースを確保する必要がある点には注意が必要です。
なお、対面型キッチンよりさらにスペースは必要になりますが、周囲をぐるりと回遊することができ、反対側からも作業台を囲んで使えるアイランドキッチンも人気です。
間取り③書斎
趣味や読書、仕事のための書斎スペースも注目を集めるスペースのひとつです。
書斎にはさまざまな形があります。寝室やリビングの一角にカウンターを設けて書斎スペースとする場合、個室にする場合など書斎を設ける目的により適切な形が変わります。家全体の間取りとの兼ね合いもあるため、総合的に計画することをおすすめします。
2020年に新型コロナウイルスが蔓延して以降、自宅でリモートワークする機会が増えたという方も多いでしょう。書斎があると仕事が格段に捗るのではないでしょうか。
間取り④パントリー
キッチン周辺に食品を収納するパントリーを設置する間取りも近年人気があります。
毎日使うキッチンは何かと物が多く、ごちゃごちゃしてしまうと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。使いやすいパントリーを用意すれば、整理や収納がぐんと楽になりますよ。
パントリーは棚のような形で設置するケースや、ウォークインクローゼットのように中に入っていけるタイプのものまでさまざま。
オープンタイプの棚は最も物の出し入れがしやすく、視界に入りやすいためストックの管理も簡単です。一方で煩雑なしまい方をするとインテリアを邪魔してしまいますので、統一感のある籠やボックスを使いすっきりと収納する工夫が必要です。
その点扉がついたものであれば中の状態を気にすることなく気楽に使うことができます。
ウォークインタイプのパントリーの特徴は何と言っても大容量の収納力です。壁に沿って棚を巡らすことで多くの物を収納することができます。まとめ買いをする家庭や野菜・お米・水などを保管したい方にもおすすめです。
勝手口を設け一部を土間にすれば、土がついたものも気にせず置いておくことができますよ。
確保できるスペースと、自分のライフスタイル、収納量に合ったタイプを選ぶとよいでしょう。
間取り⑤共用本棚
本棚を共用にすると、家族それぞれの興味関心を共有することができます。親が読んでいる本やそのジャンルに子どもは自然と興味を持ち、また子どもが読んでいる本についても知ることができ、家族の日々の話の種となります。
またまとめて本を置くことで個室に本棚を設ける必要がなく、スペースやコストを節約することもできます。
共用本棚は、家族全員が過ごすリビングなどの共有スペースや廊下の壁などに設置すると良いでしょう。ちょっとしたスペースを、本を置くためのスペースとして活用するのもおすすめです。例えば、階段の踊り場を少し広くとり本棚を設置、階段に腰掛けて読書をするといったアイデアもあります。
間取り⑥共用クローゼット
共用クローゼットは、その名の通り家族全員が利用するクローゼットです。ファミリークローゼットとも呼ばれます。
クローゼットを各居室に設置する場合、洗濯した物を各部屋に運ばなければならないため家事動線が非常に長くなります。しかし共有クローゼットとして一か所にまとめることで洗濯物をしまう際の労力が激減します。洗濯~干す~しまうまでの動線を考えた配置にするとより便利になるでしょう。
さらには玄関の近くに設置することで、帰宅後着替えや荷物の整理を済ませやすくなります。リビングがごちゃごちゃするといったことがなくなりますよ。
また各部屋に収納をとる必要がなくなるため個室のスペースを広く確保しやすいといったメリットも挙げられます。物をまとめてしまっておけるため、管理やお手入れもしやすくなりますよ。
間取り⑦ロフト
天井の高さを利用して床を張り、収納やベッド、子どもの遊び場に活用したロフトも人気の間取りの一つです。特に狭小地に家を建てる場合に有効となります。
よくある活用例としては、日常的には使わない季節の物やなかなか捨てられない思い出の品の収納。そして子どもの心が躍ること間違いなしの秘密基地として。また広い個室がとれない場合に寝る空間として使う場合もあります。
ただし2階建ての2階の部屋上部や、平屋にロフトを設置する場合には屋根に近く熱気も溜まりやすいため、夏場の暑さ対策が必要です。
なお、ロフト部分の天井高が1.4m以下であれば居室として延べ床面積に参入されないため固定資産税の節税としても有効です。
間取り⑧階段下収納
階段下のスペースは階段の形状にもよりますが、階段の勾配に沿って一部天井が低くなっています。居室としては使いづらいですが、デッドスペースにしてしまうのももったいないですよね。
最も一般的な活用方法として収納が挙げられます。階段下は高さと奥行きがあるため、大きなものを収納することができます。リビング周りの細かな物を収納したい場合は内部を仕切り扉を二方向につける、一部を棚にする、など工夫をすることで使い勝手の良い収納になります。また階段の場所によっては、家の外から使える屋外用の収納スペースにすることもできます。
間取り⑨間仕切りできる居室
大きめの居室に入口を2つ設置しておくことで、将来的に間仕切りをつくり2つの居室にすることも可能です。
例えば、注文住宅を建てる時点でまだ子どもが小さい場合や、これから子どもが生まれる可能性があるといった場合に特におすすめです。子どもが小さいうちは仕切りがなく広々と走り回れる空間が重宝します。一方で子どもが成長し、プライバシーを確保したい時期もやってきます。
長く住み継ぐ家、住まう人数やライフスタイルの変化は当然に起こります。部屋は作り込みすぎず、その時々で快適な空間に変えていけるよう余白を持たせておくことも良いのではないでしょうか。
間取り⑩床下収納
日常生活を送っていると、いつの間にか荷物が増えているといったご家庭も多いのではないでしょうか。限られた土地条件や予算の中で間取りを考える際、空間をすっきりさせようと収納スペースを大きく計画すると、居住スペースが小さくなってしまうというジレンマがつきものです。
その点、床下収納であれば居住スペースを小さくせずに、収納スペースを確保することが可能です。比較的気温が安定している床下は保存食品や普段は使用しないものなどを収納しておく場所として適しています。
間取り⑪土間
近年注目を集めている土間。土足で踏み込める土間は、家の外と中を繋ぐ中間の空間として多くの可能性を秘めています。汚れが気にならず、外に開かれている。その性質を活かすともっと濃く、もっと楽で、もっと面白い暮らしが叶います。
ロードバイクやスキーの収納、メンテナンスに。キャンプギアを収納しつつ日常使いも。大開口の陽だまりで趣味の制作活動を。洗濯物の室内干しに。大開口部を開けて食事を。あえてのキッチン。ペットも子どもものびのび快適に。カフェのような書斎として。
工房信州の家は信州の豊かな自然を楽しむ暮らしを考えてきました。庭に咲く花や四季折々の表情を見せる山々の姿、木々の香り、夜の静けさや鳥のさえずり、日中と朝晩の寒暖差、そんな自然と共に暮らしを楽しむ方法の一つとして土間サロンをご提案して20年以上。これまで数多くのご家族が土間サロンをつくり、各々の暮らしを楽しんでくださっています。
土間の実例については以下の記事をご覧ください。
子育てファミリーにおすすめの間取り例
タイプ①:コミュニケーション重視
まずは子育てファミリーでコミュニケーションを重視したい方向けの間取りとして、以下2つをご紹介します。
・リビング階段のある間取り
・吹き抜けのある間取り
リビング階段とは、リビングに階段があるタイプの間取りです。
リビング階段ではなく、廊下から階段を上る間取りは学校や塾から子どもが帰ってきたときに、家族の顔を見ずに2階に行く場面も出てくることでしょう。 思春期になると言葉が届きにくいもの。リビング階段であれば、毎日顔を合わせることができるでしょう。自然とコミュニケーションがとれ、子どもの様子も分かるため安心です。
二つ目は吹き抜けです。吹き抜けを作ることで、家全体に繋がりを持たせることができます。音が聞こえやすくなるため、常に家族の存在を感じながら生活をすることができます。二階にいる子どもにも簡単に声が届くため、子どもとのコミュニケーションを重視したい方におすすめの方法です。二階の吹き抜けに面する腰壁を格子や強化ガラスにすると目も届くため安心です。
タイプ②:時短重視
特に時短を重視したいといった方におすすめなのが以下のような間取りです。
・キッチンから洗面脱衣室まで回遊できる間取り
・玄関から洗面脱衣室に直行できる間取り
まず、キッチンから洗面脱衣室まで回遊できる間取りについてです。
キッチンから洗面所、物干し場までぐるぐる回れるようにすると、各場所へのアクセスがしやすくなり家事動線が短くなります。複数の家事を同時に行う忙しい朝晩にとても重宝します。複数人が水回りにいても渋滞せずに動くことができる点もメリットです。より効率的な間取りにするには、1階に共用クローゼットを設置すると良いでしょう。洗濯物の収納まで動線の中で完了させてしまえば日々の家事負担が減ります。
次に、玄関から洗面脱衣室に直行できる間取りについてです。
帰宅後すぐに手を洗い、着替えてからリビングでくつろぐという動線が自然と出来上がります。また泥だらけで帰ってきた子どもをお風呂場へ連れて行く場面、部活や農作業などから帰宅しすぐに汗を流したい場面など日々の生活に重宝する間取りです。玄関横に広々とした土間スペースを設置して、土間スペースから洗面脱衣室に通り抜けできるような間取りもおすすめです。
タイプ③:学習環境重視
最後に、学習環境重視型の方におすすめの間取りとして以下のようなものをご紹介します。
・リビング学習ができる間取り
・勉強スペースの近くに十分な収納スペースを確保した間取り
学習環境重視型の間取りとして、まず外せないのがリビング学習ができる間取りでしょう。リビングの一角やダイニングの横などにカウンターを造作またはデスク、チェアを置きます。子どもは子供部屋に籠って勉強するより、リビングなど両親や家族がいる環境で勉強したほうが学習効果が高いといわれています。特に子どもがまだ小さいときは頑張っている姿を両親に見せ褒められたいといった気持ちもあるでしょう。分からないことがあれば両親にすぐ聞ける点もメリットです。親にとっても家事をしながら子どもの勉強する様子を見ることができるため、理解度や進捗を把握しやすいというメリットがあります。
さらに、カウンターやチェアを設置するのであれば、その近くに、勉強道具をしまえる収納スペースを確保することもおすすめです。カウンターと共に棚を造りつけると使いやすく、統一感が出てインテリアにも馴染みます。片付けやすくすっきりと見える他、取り出しやすく勉強にとりかかりやすくなります。おたよりや提出物の出し忘れも減り効率的です。
平屋におすすめの間取り例
平屋におすすめの間取り例として、以下の二つをご紹介します。
・ロフトを設置
・家の形をL字型またはコの字型にする
平屋のリビングダイニングの天井部分を高めに取り、一部にロフトを設置することができます。あって困ることのない収納。普段は使わない物をしまっておける場所は重宝します。また子ども部屋にすることもおすすめです。ワンフロアもいいですが、子どもははしごや低い天井といった変化に富む空間が大好きです。個室ではないため声が届き、家族の存在も感じやすい空間です。
また平屋の場合、北側に配置される部屋は光や風が入りにくくなることがあります。その点L字型やコの字型にすることで、各居室への採光や通風の条件が良くなり、どの部屋に居ても快適に過ごすことができます。各部屋に窓を設けることができ、外との繋がりを持たせやすい点も魅力です。
平屋に興味がある方は以下の記事もご覧ください。
二世帯におすすめの間取り例
二世帯住宅は完全分離型の間取りがおすすめです。もちろん、各ご家庭により考え方は異なりますが、完全分離型であれば親世帯、子世帯それぞれのプライバシーを保ちやすいもの。それでいて、子どものサポートなど困ったときにはお互いすぐに頼ることができる関係を築きやすい点も魅力でしょう。
完全分離型では両世帯が同程度の広さを取る場合も多くありますが、どちらかの世帯のリビングをやや広く取ることで、定期的に両世帯が集まるスペースとして利用しやすくなります。
また、完全分離型も「上下分離」と「左右分離」があります。敷地条件が許すのであれば、左右分離の二世帯住宅がおすすめです。上下分離だと、2階の子世帯の生活音が1階に響きやすくお互い気を遣いながら生活する、なんてことも。左右分離であればそうした生活音の問題は起きにくいですし、プランによって子世帯は二階建て、親世帯は平屋、というつくりも可能です。また、両世帯をつなぐ空間として土間スペースをつくるのもおすすめです。
自然と土間に家族が集まり、お茶を飲んだり時には食事をしたり。程よく両世帯を区切りながら繋ぐことができるので、左右分離の二世帯住宅にはピッタリではないでしょうか。
二世帯住宅を検討されている方は以下の記事もご覧ください。
失敗しない間取りづくりのポイント
注文住宅で良い間取りをつくるポイントを6つご紹介します。
敷地環境を考慮する
ゾーニングで大枠をつかむ
予算感をもつ
今のライフスタイルや要望を整理する
将来的な視点をもつ
工務店・ハウスメーカーに相談
敷地環境を考慮する
土地は一つとして同じものはありません。土地形状、周辺環境、陽の当たり方、風向、眺望、湿度や気温など全ての土地で異なります。
規格が決まった住宅ではどんな土地に建てるにも同じ間取りとなってしまいますが、注文住宅であれば土地の良さを活かし、また土地の難点をカバーする設計をすることができます。敷地環境を考慮せず家の内部だけを考えているとどこかに無理が生じる可能性があります。
例えば、視線が気になりカーテンや窓を開けられない、陽が入らず暗い、車の音が気になる、使えていない土地があるなど。
せっかくであればその土地の環境に合った家を建て、土地を使い切り、心地よく住みたいですよね。特に、自然豊かで比較的広い土地が手に入る地域では庭や眺望、自然環境を取り込んで楽しむ住まいを作ることができますよ。建物が密集している地域では、プライバシーを守りつつも開放感のある家が計画できたらいいですよね。
心地よい家にするためにはまず敷地の環境をよく知ることが大切です。
ゾーニングで大枠をつかむ
土地の特性を知ったら、敷地の使い方や外と中との繋がり、部屋間の繋がりを考え、ゾーニングで大まかな配置計画をしましょう。
まずは家の配置計画から考えます。駐車スペースや庭の取り方など土地を使い切るために敷地全体をデザインします。
次に家の内部についてもゾーニングで大枠をつかんでいきます。眺望や隣地の視線、陽の当たり方、風向、庭との繋がりなどを元に、家族が集まる団らんの空間をどこに取るか、逆に視線を遮りたい部分はどこか考えます。
リビングダイニングの繋がり方、キッチンとダイニングの繋がり方、共有のスペースから距離を置いて静かに過ごしたい空間、大まかな家事動線、水回りの配置なども検討していきます。
細やかな間取りのプランニング前にこのステップを踏むことで、家のコンセプトがぶれることなくまとまっていきます。イメージが湧きやすく、具体的な希望が出やすくなるため、より良いプランニングができるでしょう。
予算感をもつ
あらかじめ予算のイメージを持つことは大切です。家づくりは大きな資金が動くもの。間取りを決めていく過程で、実現したいことを取り入れていくと費用がどんどん膨れあがってしまうということも少なくありません。最終的に、予算オーバーとなり、理想の間取りを実現できないということがないように、きちんと予算感を持っておくことが大切です。
しかし、予算を決めるには自己資金をどの程度出すか、住宅ローンは何年返済でいくら借りるのが良いか、金利はどこが安いのか、ローン減税や補助金など資金計画には様々なことを検討する必要があり、複雑です。よく分からないという方も多いのではないでしょうか。
住宅会社は資金計画のプロです。金融機関の紹介や各種補助金の情報まで複合的に教えてくれるので、相談してみましょう。無理のない資金計画を相談しながら進めることで安心して家づくりをすることができますよ。
今のライフスタイルや要望を整理する
人気の間取りはインターネットメディアや雑誌で取り上げられて、憧れを抱くことも多いでしょう。しかし、そうした人気の間取りが必ずしも自分達にとってよい間取りとは限りません。自分たち家族にとってよい間取りはどんな間取りなのか、どんな暮らしをしたいのか、家づくりにおいて何を大切にしたいのか、家族で話し合っておくことが大切です。
ところが日々の生活の中でそうした時間を取ることすら難しいのが現実です。話したとしても家族の意見はバラバラ、夫婦で目指す家づくりが違う、なんてことは良くあること。
困った時はプロに話してみてください。家族の意見がバラバラでも、話すことで整理されることがあります。またプロが上手く調整しながら家づくりのお手伝いをしてくれるはずです。
将来的な視点をもつ
一度建てたら数十年と長きにわたり住まう家を計画する際には、将来的な視点を持つことも必要です。小さかった子ども達が成長し、家を出ていくなど住む人数の増減。駆け回っている子どもが成長しプライバシーを確保したい、高齢となり足腰を痛めるなど、住む人の状態の変化。家には、当然に起こる暮らしの変化に対応できる柔軟性が求められます。
最近では主寝室は将来を見据えて1階に、子ども部屋は2階に、という間取りも増えています。子ども部屋については、広い空間を準備しておいて、入口や窓などそれぞれに配置しておけば、将来的に間仕切りして独立した部屋として活用できます。子どもが巣立ったあとは壁を取り払うことで再び広い部屋に戻すこともできるので、可変性を意識した空間にしておくことがおすすめです。
工房信州の家づくりは、広がり間取りという特色があります。リビングを中心に家族が自然にコミュニケーションできるよう、部屋と部屋を繋げ、廊下で空間を断絶することはしません。すると号令をかけて集合しなくてもふとした時に家族と顔を合わせられ、コンパクトな空間でも広がりを感じることができます。また家族の変化に合わせて間取りを自由に変え、長く住める可変型の家にすることで無駄なく家の広さを使い切ることができ、家族の変化による住み替えもしやすくなります。広がり間取りで家族と共に成長し長く住み継いでいける家となりますよ。
工務店・ハウスメーカーに相談
なかなか一筋縄ではいかない家づくり。特に注文住宅は自由度が高い分、決めることがたくさんあり知識も必要となります。金額も大きいため不安になることもあるかと思います。家づくりを進めていく中で困ったり迷ったりすることがあったら、何でも都度工務店やハウスメーカーに相談しましょう。経験を積んだプロが適切なアドバイスをしてくれますよ。共に家づくりを進めるパートナーとして、信頼関係を築けるとより充実し安心した家づくりができるでしょう。
失敗例の紹介
例①:収納量の少ない間取
実際に生活を始めてみないと、どの程度の収納があればよいかイメージしづらいですよね。また生活していくとものはどんどん増えていくため、収納が足りないと感じてしまうことは多いものです。この失敗を防ぐためには、今の生活で使っているもの(特に大きなもの)をリストアップして、間取りのどこに収納するか書き込んでみるとよいでしょう。そのうえで、ものは増えていくことを前提に、ややゆとりを持った収納を配置していくのがおすすめです。(ただし、大きな収納があればその分ものが増える、ということもあるのでバランスが取れると良いですね。
例②:狭すぎる・広すぎる間取り
注文住宅では、ある程度限られた予算の中で間取りを決めていくことになります。そのため、予算と広さのバランスを取りながら各空間を適正な広さにすることが大切です。寝室は6畳で十分だと思っていたら、子どもと一緒に寝るには狭かった。和室を作ったけれど気づいたら使っていない。脱衣所に洗面を設けたら家族が入浴中に洗面を使えない。などの例はよくあります。
必要な広さは家族構成や空間の使い方によります。予算が限られている場合リビングとダイニングを兼ねた空間にする、壁付けキッチンにするなど様々な間取りを検討することができます。また普段使わない空間ができないよう考えることも大切です。狭すぎる・広すぎる、といったことが起こらないようにするため、現在の住まいを参考にしながらイメージし、予算のバランスを取りながら必要な広さが確保できるよう建築会社と相談していきましょう。
例③:配線を失敗してしまった間取り
注文住宅のメリットの一つとして、配線やコンセント・スイッチ位置などを自分で決められることがあります。コンセントの数や快適に生活するための電気スイッチの配置などは家族ごとに異なるもの。生活スタイルに合わせて自由に決めることができるのは注文住宅の魅力です。
しかし、一回建物が完成してしまうと、配線を後で変更するには大きな出費が発生しやすいので注意が必要です。コンセントや電気スイッチの配置は、細かなことと感じられるかもしれませんが、失敗の上位に入る重要な部分です。コンセントが少ないと不便に感じますし、位置が合わないと使い勝手が悪くなってしまいます。事前にしっかり計画を練っておくことをおすすめします。
まとめ
注文住宅におけるおすすめの間取りについてご紹介しました。注文住宅は自分で間取りを決められる分、理想の住宅を実現することもできますが、場合によっては失敗してしまう可能性がある点には注意しなければなりません。理想の間取りを実現するためのヒントとして、本記事をぜひ参考になさってください。
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